徘徊~日常生活に支障が出てくる行動障害

認知症
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oyaji

こんにちは!

認知症サポーターの昭和おやじです。

 

さて、今日は行動障害の中の徘徊についてです。

自分のことや周囲で起こっていることが正しく把握できなくなると、行動がちぐはぐになり、日常生活にも支障が出てきます。

「徘徊」は原因を考えて対応する
(徘徊を例に原因を探ってみますが、原因を考えれば対応策も出てきます)

①図書館で数時間過ごすのが日課のAさん
ある冬の日、いつもより2時間遅く出かけたため、暗くなった帰り道、道に迷い夜遅く疲れ果てた姿で自宅に戻ってきた。
⇒場所の見当識障害が原因です。昼間、風景が見えれば大丈夫なので明るいうちに帰れるように工夫すれば一人で活動できます。

②Bさんは、日曜日の朝、通っている教会に行こうと自宅を出たが、迷子になり、昼過ぎ、とぼとぼと家に戻った。
⇒見当識障害が進んでいますので、送り迎えをすることを考えましょう。

③Cさんは、夕方になると、遠くの郷里に帰ると言ってたびたび家を出ていこうとするが、ある日、介護者が目を離した隙に出ていき、行方不明になり、翌日、思いがけない場所で保護された。
⇒Cさんの症状は、脳の活性が徐々に下がってくる夕方に、場所や時間の見当識障害が深まることがあります。
昼寝などで夕方の意識をはっきりさせ、場合によっては薬を使います。

④Dさんは、妻と買い物の途中、行方不明になった。
二日後に遠く離れた町で保護された。
⇒常にだれかの見守りが必要になります。
介護の支援を考えましょう。

⑤Eさんは、家の中でも外でも、じっとしていないで歩き続ける。
人や物を押しのけ、突き飛ばしてとにかく歩く。
⇒常に誰かの介護が必要で、介護の支援が必要です。
薬物療法が有効な場合もあります。

徘徊とは

目的なく歩きまわっている訳ではありません
認知症になると、家の中や外を歩き回るといった行動が見られます。
これを徘徊といいます。
絶えず歩き回っているので、何の意味もなく歩き回っていると思われがちですが、本人にとっては目的があって歩いている場合が多いものです。
家の中だけですと、対応がしやすいのですが、家の外に出て徘徊が見られると、行方不明という事態にもなりかねません。
認知症の方の行方不明者はなんと、年間1万人にも上るとの報告があります。
たとえ地域住民や警察に保護されたとしても、認知症が進んでいた場合、自分の名前や住所などが的確に答えられないことも多い為、何処の誰なのかを捜し出すのは難しくなってしまうのです。
また認知症では周りを気にかけたり、注意する事が出来なくなる為、車が来ていても道路の真ん中を歩いたり、電車が来ているのに線路内に入ったりして、事故にも遭いやすくなってしまいます。
夏の炎天下では、脱水になってしまう事もあります。
徘徊が起きると家族が大変であるのは間違いありませんが、ご本人にとっても命に関わるものなのです。

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